河内英司のBtoBコミュニケーション

広告/マーケティングの側面からと、無駄話。

変革期におけるBtoB企業のコミュニケーション戦略と課題(3/4)プロダクトコミュニケーション

3.プロダクトコミュニケーション

BtoB企業にとって商品やサービスが最大の露出機会であることは意外と見過ごされている。BとC企業には遠く及ばない広告宣伝予算で、そのほとんどがカタログや展示会などのプロモーションツールで消化され、必然的にマスメディアを利用したブランド露出は制限されてしまう。

そんな中で、実はもっともエンドユーザーとの接触を保っているのがこの商品やサービスなのである。これはブランドコミュニケーションにも大いに関係するのだが、たとえば、「あなたは昨日見たテレビや新聞で、○○会社はどんな広告をしていましたか?」と問われた場合、ほとんどの人は明確に答えられないであろう。ここで言う○○会社がたとえBtoC分野の誰もが知っている企業であったとしてもだ。

言うまでもなくブランド形成における広告の役割は、その累積記憶度が大きく影響する。ブランド認知から記憶にまで昇華させるには、気が遠くなるほどの広告露出機会があって初めて可能になる。

一方上記の質問に代えて「あなたは○○会社にどんなイメージを持っていますか?」との質問では、接触機会のある企業に対してはほとんどの人が答えることができる。しかしここで想起されるブランドイメージはどのようにして形成されているのだろう。

おそらく過去に購入経験があった商品やサービスに対する何らかのイメージが、潜在的に影響しているものと思われる。あるサービスマンの理不尽な対応や想定外の商品の不具合がその企業のイメージを著しく損なってしまうのは誰もが経験することである。

このように商品やサービスが我々に与えるブランドイメージは、広告のそれとは比較にならないくらい重要な役割を演じている。その意味でも、商品やサービスに対する質の向上はブランド形成の最重要課題と言える。

またたとえBtoB商品であっても、心地よい作業空間の提供という観点から製品デザインにも一通りの質を与えるべきだろう。潤沢な広告宣伝予算を持たないBtoB企業にとっては、製品やサービスそのものがマスメディアであると捉えることができるし、それと接触したエンドユーザーそのものがまたメディアとなってブランド形成に一役買ってくれるかも知れない。

変革期におけるBtoB企業のコミュニケーション戦略と課題(2/4)ブランドコミュニケーション(2)

2.CSRの一環としてのブランドコミュニケーション

最近CSRや企業の説明責任ということが注目されているが、実はこの「企業の説明責任」が従来はほとんど行われていなかった。説明責任というと、事故や事件などネガティブな事柄に対しての説明責任と捉えられがちであるが、企業活動そのものに対して、また商品や技術そのものについて消費者に限らず社会全般にわたってきちっと説明する責任が、企業にはある。

そんな企業PRをしてもものは売れないよ、というのが企業経営者の常であろうが、口喧しくCSRなどというのならまず社会に対して自社の技術や優位性を分かり易く伝えるのが先決だろう。20世紀はとにかくマスメディアによる露出で商品の販売優先だったが、21世紀は各企業の持つ独自の技術や開発姿勢を、せめて高校生でも分かるような平易なメッセージで企業を売る時代だと言える。

いわゆるエクセレントカンパニーとか多額の資本を担保としたマスメディアでの露出によって注目される企業が多い一方、我が国にはほとんどブランド露出が行われていないにもかかわらず、世界でもまれに見る高度な技術を持った中小の企業が多く存在する。これらの企業がもっと自社の説明責任を果たしてもらいたいし、そうすることによってとかく物づくりの疲弊が云々されている中で、国民の企業を見る目や我が国の技術力への自信も深まってくると思われる。

WEBサイトを利用したこれらの情報開示は、極めて低コストで可能であり、しかもサイトへのアクセスが今ではURLの打ち込みよりもグーグルなどの検索サイトからの訪問の方がはるかに多いことを考えると、知名度のほとんどない企業でも十分な効果をもたらすだろう。

「いやあ、うちはネジしか作っていませんから、そんな情報誰も見ませんよ。」といわれるかも知れないが、BtoCの分野で我々が日常目にする商品には必ずこのネジなどの部品を含む。部品の優秀さが最終商品の品質を決定づけることは言うまでもなく、似たり寄ったりの過剰な商品に囲まれた現代は、むしろ部品の優位性がその商品の価値を差別化する時代とも言える。

事実最近は最終商品のメーカでさえ、商品の差別化のために使用部品の特異性を売りにしているケースを見受ける。こんな中で部品メーカがその技術を分かり易く社会にアピールすることは、ブランドコミュニケーションの第一歩だろう。

ではブランドコミュニケーションにおける演出はどうすればいいのか。マスメディアでのそれは、情報発信者である企業側がある意味では情報操作することができたし、実態にそぐわない華美なブランド演出が横行していた。しかしネット時代ではむしろ情報の受け手側、つまり社会や消費者の側にその判断が委ねられることになる。

ここではまず正確な情報を分かり易く伝える、というコミュニケーションの基本が最も重要になってくる。そのバックボーンには、企業自らの技術や商品に対する思い入れと自信があってこそ、初めて可能になる。

最近はブランディングコンサルタントなどにブランド演出を丸投げするケースが見受けられるが、まずは自社で今一度独自の技術とそれが社会に与える影響や効果を見つめ直すことが必要であろう。

ネジ1本でも技術の進歩や社会の発展に欠かせない力を持っているのであるから。自社の思い入れそのものがブランドであり、ブランドコミュニケーションとは、その思いを企業の説明責任と言う側面から社会にメッセージすることだと思う。

変革期におけるBtoB企業のコミュニケーション戦略と課題(1/4)ブランドコミュニケーション(1)

1995年頃から普及しだしたインターネットによって、コミュニケーションメディアのあり方が大きく変わった。とりわけ、BtoB企業にとって、今までは先端の営業担当でしか接触し得なかったエンドユーザーから、直接コンタクトを得ることができるこの仕組みの誕生は、企業活動にも少なからず影響を与えつつある。

しかし一方で、今までいわば密かに顧客と接触して与え与えられた情報を、誰が見るかもわからないネットで公開することに大きな抵抗感を持つ企業も見受けられる。BtoB企業は言うなれば今まで極めて閉鎖された社会の中で、その存在価値を維持していたとも言えるだろう。確かにセキュリティをはじめとしたネット社会特有の問題を抱え、いまだに社内LANから動画などの閲覧は禁止という企業も少なくない。

重要なのは、ネット社会の弊害というネガティブな側面を眺めつつ、50年に一度あるかないかのこのコミュニケーション変革を自社の企業システムにどのように植え付けていくか、が課題となる。

今後インターネットはまた新たな進化を遂げ、いわゆるWEB2.0に代表されるような社会や顧客を巻き込んだコミュニケーションダイナミズムが展開されようとしている。ここでも企業がもっとも嫌う情報のリークや個人認証の問題を抱えているが、時代は急速に移り変わろうとしているのも事実である。

いずれにしても、従来のいわばリアルな営業(コミュニケーション)活動と、ネットでの先端的な営業活動とのけじめを明確につけ、それぞれを共存させる仕組みづくりが必要となる。ここでは、このような社会的な背景を睨みながら、BtoB企業がなし得る4つのコミュニケーション(ブランドコミュニケーション・プロダクトコミュニケーション・マーケティングコミュニケーション・ヒューマンコミュニケーション)の形態とその課題について述べてみたい。

1.ブランドコミュニケーション

BtoB企業の多くは売上高広告宣伝費率が低く、マスメディアを駆使したブランド戦略はどうも敷居が高い。ブランディングに成功しているBtoB企業もあることはあるが、そのほとんどは企業規模も大きく多額の広告宣伝予算に裏付けられたマスメディアでの露出の効果と言える。もちろんその背後には綿密なブランド戦略が存在するのだろうが、要は予算の問題が欠かせない。ほとんどのBtoB企業はとてもマスメディアを利用したブランド戦略など考えられないと言うのが正直なところだろう。

しかしインターネットはこの難問を見事に打開する。WEBサイトの構築はそのデザインや仕組みによってコストにも大きな幅があるが決して多額の費用を必要とするものではない。このWEBサイトを利用したブランドコミュニケーションは、コストパフォーマンスから見ても妥当性が極めて高い。しかしここで壁になるのが前述した情報公開での及び腰の姿勢である。情報公開に対してこのアレルギーがある以上、これからますます進化するネットコミュニケーションから置き去りにされるのは目に見えている。今の時代はいくら隠そうとしても自然と漏れるものであり、むしろ漏れる以上に新しい情報をどんどん公開していく企業姿勢そのものが、ブランド形成の大きな要因となるのである。

一方、新聞広告やテレビCMなどでも最近BtoB企業が活発にメッセージしているのを見かける。これはBtoBよりむしろBtoS(Society)と言った方が適切と思うが、特定の人(C--Consumer)や企業(B--Business)にではなく、社会全般に対して企業の存在意義を訴えていこうとするものだ。

実は私自身は今後マスメディアではこのBtoSコミュニケーションが主流になってくるものと考えている。その背景にはやはりインターネットの存在がある。ネットによってあらゆる情報を入手することが可能となった。そこには正確な情報もあり当然間違った情報もあるが、受け手はそれぞれの情報を自在に組み合わせてひとつのイメージを自らの中に構築する。

BtoC分野ではたとえば価格comなどによって使用者からの新鮮な情報を得ることもできる。これは企業が発信する情報よりもむしろ信頼度が高く見なされる傾向があり、こと商品情報に関していえば、最近問題視されている広告の売る機能が低下しつつあることにも関連していると考えられる。もはや広告によっていくら商品の優位性を伝えようとも、使用者の正直な評価には太刀打ちできない構図がここにある。

それに替わってBtoSでは、社会に対して企業の存在意義や社会が抱えている様々な課題に対しての企業としての考え方などを独自のメッセージとして提示し、オーディエンスとともに考えると言う姿勢がこれからは重要になってくる。

つまり、企業側から一方通行的にブランド認知を強制するのではなく、オーディエンスとの共通課題に対する理解のプロセスで、ブランド認知という付加価値を得る手法である。

音と脳。

いつのまにか寒さも和らぎ、気の早い桜の花がちらほらする季節となってきた。人も虫も動物も、何となく、さあてそろそろ動き始めるか、と言ったところ。で、今回は虫の声のおはなしです。

まだまだこの季節は虫らしい虫は出てないんだが、これから夏にかけて蝶々をはじめいろんな虫が登場します。虫の声という観点から見れば、夏の蝉が一応ピークと思えるんですが、実は秋虫の音がもっとすごいらしい。

おきまりの猫ちゃんお食事デリバリーをしている近所のお寺でも、秋口になるとコオロギやらクビキリギスで大にぎわいの、一年で一番心地よい時期となります。でもこの秋虫の音をよく聞いてみると、意外にうるさいことに気がつく。うるさいけどさわやかなその中で、クビキリギスと鬼ごっこしている猫たちを眺めているのも、また心地よい時間なのであります。

秋虫の鳴き声の周波数は、ほとんどが4キロヘルツ以上といわれていますが、私たち人間が聞こえる周波数の範囲は、だいたい20ヘルツから20キロヘルツの間ですが、年をとるとだんだん高音が聞き取れにくくなって、それこそ10キロヘルツくらいしか聞こえなくなるから、ま、ちょうど真ん中より少し低めの一番心地よく聞こえるゾーンなんでしょう。

しかし、ですね、実は超高音の声を出すソプラノ虫がいるんです。というか、ほとんどの秋虫は基本周波数という領域以外に、かなり高音の音を出しているらしい。一番多いのは倍音という基本周波数の倍の波長なんですが、これはもう人間の可聴領域の限界に近い。クサキリなんていう虫は、基本周波数が16キロヘルツですから、その倍音は32キロヘルツの超音波で、いくらがんばっても私たちには聞き取れない未知の世界に突入です。 もし人間の可聴領域がもっと高ければ、お寺の境内なんか、もううるさくてお互いの話し声も聞こえないくらいなんでしょうね。

これと同じように、熱帯雨林の音が、じつは都会の交差点と同じくらいにうるさいのだそうです。ま、うるさいというより、いわゆる音圧と言われる音の強さを見てみると、熱帯雨林の夜では70デシベルを超えることもあるという。70デシベルといえば、電話のベルが鳴り続けたり騒々しい街角、という表現がなされているくらいにうるさいのだけれど、そんな音が年中熱帯雨林には鳴り響いているのだ。

でもそれがお寺の境内と同じようにうるさく感じないのは、熱帯雨林の音の大部分に、人間の耳では聞き取れない高周波の音が含まれているからなんです。なんと100キロヘルツを超える超高周波をはじめ、色んな波形の音が万華鏡のように入り乱れて熱帯雨林を覆っているのだそうです。これがほんとうの自然なのです。

そこで、では実際に熱帯雨林の音がどんなものか試してみようと思ってCDを買ってみたけれど、よく考えてみると、スピーカーは再生周波数が20キロヘルツまで。そんなことより、CDそのものが20キロヘルツまでしか録音できないんだから、残念ながら熱帯雨林の万華鏡を耳にすることはできなかったのであります。

では都会の音はというと、これはもう単純な音ばかりで、だいたいが20キロヘルツ以内におさまっている。だから人間の耳は20キロヘルツまでしか聞こえないのかどうか分からないけれど、ま、とにかく都会は単純で退屈で、ただうるさいだけの世界らしいのです。

20キロヘルツ以内であっても、音楽のようにメロディーがあれば綺麗に聞こえてしまう。でも、実際に聞こえるのと、その音が人間の身体に与える影響はまた違うのです。CDとレコードを聞き比べてみると、はるかにレコードの方が、なんというか厚みのある暖かな音として聞こえてくる。これがライブだったら同じ曲でも、もう別の世界になってしまう。レコードの方は高音域が再生されているからという人もいるけれど、少なくともCDのように強制的に20キロヘルツ以上はダメ、ということではないし、ライブの場合は、楽器の醸し出す音に加えて、たとえば弦のはじかれる瞬間などに微かな高音域が含まれている可能性は、ある。

そして見逃せないのは、この高音域の音がどうも人間の脳の活性化に大きな役割を果たしているらしいのだ。豊かな音域の中にいると、脳も生き生きとしてくるという。

古代から最も永く生命をはぐくんでいる熱帯雨林と同じように、日本の山や森の中でも20キロヘルツ以上の音がたくさん含まれている。一時マイナスイオンなんかが流行った時期があったけれど、山歩きをしたり田舎に行くと気持ちがいいのは、もしかしてこの20キロヘルツ以上の音のせいかもしれない。確かに高周波は私たちの耳には聞こえないが、直接脳かどこかに作用して、生命力を高めてくれているのかも知れない。言ってみれば、感知できないセンサーがまだ私たちの身体には存在しているのだろう。
とかく人間は目に見えない物、聞こえない物を信じようとはしないけれど、自然の中には人間には感知できない大切な栄養分が溢れているのだと思うのです。

最近、地下鉄の中でも歩きながらでもヘッドホンをつけた人たちをたくさん見受けますが、CDにしても音楽プレーヤーにしても20キロヘルツまでしか再生できない。退屈な都会の中で、しかも一日中こんな単純な音の世界に引きこもっていると、知らず知らずのうちに私たちの脳もおかしくなってしまうのでは、とちょっと心配でもあります。
たまには近場の自然に出かけて、高周波サプリメントでもいただきましょうか。

売りに結びつくBtoB広告の実践

(4)広告(独自メッセージの発信メディアとして)

BtoBマーケティングでは複数の組織人の関与がある、と述べたが、実はこれからの広告の役割として最も重要なポイントが、そこにある。巷で言われているように、広告ではものは売れない。広告で売るのではなく、売れる仕組みを作るのが広告のメディアとしての価値でもある。BtoBビジネスでは製品購買に際して多様な立場の組織人(決裁者)の関わりを受ける。購買担当窓口と決裁者の当該製品に対する価値認識も当然異なる。

購買プロセス

ここで重要なのは、製品そのものではなく、製品を提供している企業に対する認識の度合いである。この認識の度合いであるが、得てして認知度や知名度が重視されるが、そうではなく企業の独自の価値観や哲学と言った、人に置き換えれば人格に相当するような部分がどの程度認識されているか、と言うことである。

マス広告での対応は、下記の2点がこれから重要になる。

(a)売るためでなく、売れる仕組みづくりのための広告

(b)独自メッセージの発信がCSRに結びつく

正直なところ、最近の広告はどれも100%は信用されていない。当たり前のことであるが、企業は自社や自社製品を悪く言うはずはない。そのことをマーケットや社会は充分理解して、広告を見ているのである。「この製品は凄いですよ!」とか「我が社は素晴らしいですよ!」と言っても、それを頭から信じる人はまず無いだろう。これからの広告では、自社や製品の優位性を口うるさくアピールするのではなく、「我が社はこんな考えを持っています」とか「この課題に対して我々はこう考える」といったその企業独自のメッセージを発していくことが重要になる。

近頃目にする地球温暖化に対する各企業のメッセージが、あたかも申し合わせたかのようなお決まりの文句で体裁を整えられているのを見ると、その企業独自のメッセージを伝えるには相当な勇気がいるのかも知れない。しかし、もう横並び感覚は捨てて、もっと自信を持って発信したい。初めは気にも留められなかったメッセージが、何かのきっかけで頭をもたげてくることもあるし、この方が記憶定着度は高くなる。

最近、WEBの普及で新聞は読まれなくなったと言われるが、企業内の上位決裁者である社長やその周辺は、むしろWEBよりも新聞を見る機会の方が多い。社用車の中でインターネットは難しいが、新聞は読める。地下鉄の中でWEBブラウジングは厄介だが、新聞は読める。

こうしてその企業の為人が組織人を含むあらゆる人々に理解され、信頼され、記憶されることで、ひいてはBtoBビジネスでの購買決裁に有利に働くと考えるべきであろう。

最近はレピュテーションが注目されているが、好ましい評判を意識して力づくでプロモーションするのではなく、このような根気強い独自のメッセージの継続がレピュテーションに繋がると理解した方が良い。

その意味では特に新聞広告はこれから注目に値すると考える。

従来のような「売り」を前面にした広告でなく、「独自のメッセージ」を伝え合うような場にしていきたい。つまり、企業が保有する独自の技術や製品、人材で、社会をどのように発展させようとしているのか、どのような世の中にしていきたいのかを提言する広告である。いうまでもなく資本主義社会では、企業が最も力を持っている。それを広告というメディアを通して、社会づくりに活かしていくべきであり、これこそが真のCSRと言えるのではないだろうか。現在では公共広告機構が最もこれに近い活動をしているが、できれば各企業が自社の独自技術に根ざしたメッセージが欲しい。

こんな広告が乱舞する新聞ができれば、確実に企業がリードして社会を変えていくことも可能になる。

なお、このメッセージは企業独自の技術や製品から生まれている以上、マス広告だけでなくあらゆるメディアで整合性を持たなければならない。それによってクロスメディアは自然と達成できるものである。

6.もう一度ホスピタリティを。

広告が効かないことを新興メディアの台頭のせいにしてはならない。

この項では、企業購買のプロセスモデルとして提唱したASICA理論」については言及しなかったが、選択可能情報量の爆発的な増加とメディアの進化によって、確実に購買モデルに変化が生じてきている。また最近は特に経済合理性を追求するあまり、「人」と言う数字では語れない要素を無視するかあるいは無理矢理押し込んだ広告評価システムによって、間違った数字で広告を路頭に迷わせているふしがある。血眼になって数字を追いかけるのではなく、BtoBビジネスの原点に立ち返って、もう一度「真のホスピタリティ」を考える柔らかな気持ちを持ちたい。それによって必ず広告は、また新たな進化を始めると確信する。(完)

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河内英司(かわちえいじ)
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京都教育大学教育学部特修美術科卒業。電気機器メーカーにおいて一貫して広報宣伝業務に従事。広報室長・コーポレートコミュニケーション室長を経て、2014年3月退職。  現在、カットス・クリエイティブラボ代表。(一社)日本BtoB広告協会アドバイザー。BtoBコミュニケーション大学校副学長。(独)中小企業基盤整備機構 販路開拓支援チーフアドバイザー
ASICA理論のすべてが分かる
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